訪問歯科とは、ご高齢や脳梗塞・脳出血・くも膜下出血・認知症・骨折・麻痺など、色々な原因によって、歯科医院に「通院が困難になった方」を対象として、ご自宅や施設等で、歯科医師および歯科衛生士が訪問し、歯科治療を行うことを言います。
院内で行う歯科診療には、歯を削る機械・水を吸う装置・患者様用椅子等を複合させた歯科用ユニットと呼ばれているものが備え付けられており、 患者様を椅子へ誘導して治療を行います。
一方、訪問歯科診療では、全身的な理由から、何とか体幹保持ができ歩行が可能な方、麻痺などにより体幹保持が困難で車いすの方、基本的にベッドにいらっしゃる方など、患者様のおかれている状況は様々です。従って、どんな状況にでも合わせることができるように、持ち運びやセッティングに自由度があるポータブル歯科用ユニットというものを使用いたします。
これを普段使い慣れた椅子や車いす、ベッドサイドへ持ち運び、患者様が少しでも楽な姿勢・環境で歯科治療を提供することができます。
治療内容については、ほぼ院内診療と同様に、虫歯治療・歯の神経の治療・歯周病治療・外科治療・入れ歯治療を行うことができます。
食事中にムセることが多くなった、最近食欲がなくなった、体重が減ってきているなどの患者様には、嚥下機能検査の為、内視鏡をご用意しています。
内視鏡で喉の内部を観察しながらトロミのついた液体や食事をして頂き、飲み込みが十分できているか、飲み込みのタイミングが適切かどうか、残留物が多いかなどを評価し、適切な食事形態・食事中の姿勢・食事道具・リハビリテーションをご提案致します。
精密検査が必要な場合はVF(嚥下造影検査)が必要となるため、関連病院へと御紹介させて頂き、検査を行って頂きます。
全身的な理由から通院が困難になった患者様が対象となります。 年齢制限は特にございません。
訪問歯科診療でかかる費用は全て医療保険および介護保険の範囲内で行います。従って、領収証は医療保険分と介護保険分の2つをお渡し致します。
出張費等はかかりません。
訪問歯科診療費=基本診療料+治療料+指導料
治療料は院内診療と変わりませんが、お伺いする場所によって、基本診療料や指導料が変わってきます。